桜が求めた愛の行方
『はい、あなたの』
玄関の前に来るとさくらはバッグから
カードキーを出した。
『特殊なものだからなくさないでね』
『ああ。俺が開けていいのか?』
『もちろん』
ガチャという新しい生活の始まりの音は
心に期待と不安をもたらした。
いよいよ始まる
『ゆうと、あのね……』
その先の言葉は玄関に入った途端、
彼の唇に飲み込まれてしまった。
『んんっ…』
唇を舌でなぞられ、呼吸を奪うように
何度も啄まれる。
苦しくなって空気を求めて開けた口に
容赦なく彼の舌が入り口内を蹂躙される。
『ゆぅ…とぉ…』
彼が苦しそうに甘い吐息を吐いて、
顔を両手で挟まれた。
『煽るなって』
『煽ってないわ、それより……』
『だから、名前呼ばれるとクるって
言っただろ……』
反論する前にまた唇を奪われた。
さくらの少ない経験からでも、
この人のキスはすごく上手いとわかる。
重なった唇の温度が気持ちよくて、
舌を絡めとられると体が宙に浮いたように
ふわふわとしてくる。
膝に力が入らなくて、彼のシャツを掴んだ。
『ベッドに行こう』
膝の裏に手を入れられて抱き上げられる。
『やだ!自分で歩けるから!』
『いいから捕まってろ、右か?』
彼の聞いているのがベッドルームのこと
ならば、右でも左でもある。
さっきから言いたかったのはその事だ。
『どっちでも』
『はあ?』
『もぉ、だから話を聞いて?』
お願い、と気持ちを込めて勇斗を見上げる。
『おまえ、わかってやってる?』
『何を?』
はあ、とため息をついて勇斗はリビングへ
行きソファーに腰を下ろした。
必然的に彼の膝の上に座る私を下ろすつもりはないみたいで、腕が腰に回される。
玄関の前に来るとさくらはバッグから
カードキーを出した。
『特殊なものだからなくさないでね』
『ああ。俺が開けていいのか?』
『もちろん』
ガチャという新しい生活の始まりの音は
心に期待と不安をもたらした。
いよいよ始まる
『ゆうと、あのね……』
その先の言葉は玄関に入った途端、
彼の唇に飲み込まれてしまった。
『んんっ…』
唇を舌でなぞられ、呼吸を奪うように
何度も啄まれる。
苦しくなって空気を求めて開けた口に
容赦なく彼の舌が入り口内を蹂躙される。
『ゆぅ…とぉ…』
彼が苦しそうに甘い吐息を吐いて、
顔を両手で挟まれた。
『煽るなって』
『煽ってないわ、それより……』
『だから、名前呼ばれるとクるって
言っただろ……』
反論する前にまた唇を奪われた。
さくらの少ない経験からでも、
この人のキスはすごく上手いとわかる。
重なった唇の温度が気持ちよくて、
舌を絡めとられると体が宙に浮いたように
ふわふわとしてくる。
膝に力が入らなくて、彼のシャツを掴んだ。
『ベッドに行こう』
膝の裏に手を入れられて抱き上げられる。
『やだ!自分で歩けるから!』
『いいから捕まってろ、右か?』
彼の聞いているのがベッドルームのこと
ならば、右でも左でもある。
さっきから言いたかったのはその事だ。
『どっちでも』
『はあ?』
『もぉ、だから話を聞いて?』
お願い、と気持ちを込めて勇斗を見上げる。
『おまえ、わかってやってる?』
『何を?』
はあ、とため息をついて勇斗はリビングへ
行きソファーに腰を下ろした。
必然的に彼の膝の上に座る私を下ろすつもりはないみたいで、腕が腰に回される。