夏休み
「それで俺が…」
「ちょっと待っておくれ。その先は言わなくても分かる。星也、お前は最後の呪文を唱えてしまったんだね?」
おばあちゃんの真剣なその眼差しを俺は直視できなかった。
「うん…」
「そうか、ならやる事はひとつ。鬼達を封印するんだ」
「え?でも、そんな事したら蒼愧は…」
「いいかい?よくお聞き。この町では古くから伝わるお話があってね?万が一、鬼が外に出るような事があれば、必ずそのだした者が封印しなくてはいけないんだ」
出した者、それはこの俺だ。