夏休み
蒼愧の目は野獣の目のように鋭かった。
これから俺が蒼愧達を封印する事を全て分かっていたかのように蒼愧の後ろにはたくさんの鬼達が集まっていた。
「星也、お前にしか俺達が見えない。そんな特別なお前がまた俺達を封印するの?」
ドキッと心臓がはね上がったのが分かった。
「俺、知らなかったんだよ。いけない事だなんて知らなかったんだ」
「祭りのルール、最後まで言ってなかったかな?」
ルール?なんだか嫌な予感がした。
「………」
「祭りのルール、封印を解いた者が封印する場合、10秒数える間に鬼に捕まったらそのまま消えてもらう。これ言ってなかったね」
俺はそのまま声が出せないままでいた。
いや、声が出なかったんだ。