夏休み
時々思う。
兄のこの性格を変えてやりたいと。
まっ。無理なのは分かってるんだけどね。
それから結構な時間が経ち、俺達は目的地の駅に着いた。
「やっぱり田舎は良いよなぁ~」
駅に着いたとたん、兄はそう言った。
辺りはまだ明るいはずなのに、どこか淋しい。
蝉の鳴き声も何故か淋しく聞こえる。
「さ、おばあちゃん家まで後少し!早く行こうぜ!」
「待ってよ!」
流汰はいきなり走り出し、その後を追いかけながら走って行った。