アイドル拾っちゃいました
 朝になり、携帯のアラームで俺は目を覚ました。昨夜はいつ寝たのか覚えてなかった。何度も何度もねこを求め、いつの間にか寝てしまったらしい。


 腹の上に重さを感じる。ねこが俺に脚を絡めているのだろう。あまり時間はないが、急げば……


「ねこ、もう一回いいかな?」


 そう言って、隣で寝ているはずのねこに手を伸ばしたら、手は虚しくも空を切った。


「あ、あれ? いねえや……」


 腹の上にはパーシーがちゃっかり乗っかっていた。


「退け。おまえはいつも紛らわしいんだよ!」


 『みゃ~』と文句を言うパーシーを退かし、脱ぎ散らかした服を着て寝室を出ると、キッチンから旨そうな匂いが漂っていた。


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