アイドル拾っちゃいました
 人とはもちろんソファーに寝ていた女なわけで、起き出してトイレに入ったのだろう。


 俺には地球の気象問題よりも、差し迫った問題がある事を思い出した。


 女も俺に気付き、こっちを向いた。思った通り目は大きい。そしてその目を更に大きく見開いたと思ったら、


「きゃー!」


 あるいは“ギャー”だったか、そんな悲鳴を上げ、俺の下半身に視線が向いた。


 ん? ま、まさか……!


 俺も慌てて自分の下半身を見た。パンツを履いてないのかと思ったので。

 だが、ちゃんと履いていた。紺のボクサーパンツを。ああ、よかった……


 俺はパンツ一丁で、首にタオルを巻いた格好だった。女が悲鳴を上げるほどの格好ではない、と思うのだが……


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