アイドル拾っちゃいました
その瞬間、ねこがピクッと反応し、緊張が走った気がした。たぶん勘違いではないと思う。ねこって、追われる身なのか?
「誰だろう。ちょっと出て来るな?」
そう言うと、ねこは強張った顔でコクッと頷いた。
「心配すんなって」
もちろん事情は知らないが、安心させてやりたくて俺はそう言った。
どうせ近所のおばさんか、宅配便のお兄ちゃんかだろうと思いながら、ドアを細く開けると、来訪者は意外な事に若い女だった。
しっかり厚めのメイクを施し、甘い香水の臭いをさせた女で、奇妙な事に、ねこと同じく帽子を被り、濃い色のサングラスをしている。
「どなた……」ですか、と聞こうとしたら、
「ここに、ねこちゃんはいますか?」
女はそう言った。
「誰だろう。ちょっと出て来るな?」
そう言うと、ねこは強張った顔でコクッと頷いた。
「心配すんなって」
もちろん事情は知らないが、安心させてやりたくて俺はそう言った。
どうせ近所のおばさんか、宅配便のお兄ちゃんかだろうと思いながら、ドアを細く開けると、来訪者は意外な事に若い女だった。
しっかり厚めのメイクを施し、甘い香水の臭いをさせた女で、奇妙な事に、ねこと同じく帽子を被り、濃い色のサングラスをしている。
「どなた……」ですか、と聞こうとしたら、
「ここに、ねこちゃんはいますか?」
女はそう言った。