アイドル拾っちゃいました
 約30分のDVDを2回見終わる頃、つまり1時間ほどしてねこが風呂から上がって来た。


「やっぱり観てたんだ……」


 バスタオルで濡れた髪を拭きながら居間に入って来たねこに、俺の目は釘付けになった。正確にはその脚に。


 昼間シャワーを浴びた時は長いスウェットを履いていて期待外れだったが、今度は逆で、殆ど不意打ちだった。


 ねこは、昼間買ったらしいピンクのTシャツに白のショートパンツという出で立ちで、ただでさえ見事な脚が、うっすらとピンク色に染まり、その艶めかしさと言ったら半端なかった。


「終わったみたいよ?」


「え? あ、ああ、そうだな」


 俺はねこの美脚に気を取られ、DVDの再生が終わってメニューに戻った事に気付かなかった。


「どうだったの?」

「え?」


 ねこの脚の感想を聞かれたのかと一瞬思ったが、ねこはテレビを見ながら言ったので、DVDの事を聞いたらしい。って、当たり前だけど。


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