アイドル拾っちゃいました
 ほどなくして眠りに入ろうとした時、腹にズシリと重みを感じた。パーシーが乗っかってきたのだろう。

 重いから降りてくれ……

 俺は目をつぶったまま、人の腹を布団代わりに思ってるらしい、ふてぶてしいというか甘えん坊というかのネコを退かすべく、そいつに手を触れた。


 あれ? こいつ、毛がないぞ。

 俺の手が感じたのは、ふさふさしたネコの毛のではなく、シットリとして滑らかで、柔らかくて温かな感触だった。まるで女の股に触れてるような、何とも心地好い感触……って、え?


 ネコに毛がないわけねえだろ? ねこには毛がないが。


 パッとねこのどこかから手を放しつつ目を開くと、俺の腹に乗っていたのは、ねこの白くて長い生脚だった。


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