アイドル拾っちゃいました
 うーん……、あ、わかった。そういう事か。


「ねこ、ヤラシイ!」

「な、なによ!」

「昼間っからそんな事するわけないだろ?」

「そうなの?」

「そうなの。今日はちょこっと話をするだけらしい」

「そ、そうなんだ? あ、私の靴も隠さないとね?」

「おお、確かに」


 ねこはばつの悪そうな顔をし、逃げるようにして玄関へと行った。そして俺はそんなねこを目で追いながら、可愛いなと思った。


 やっぱり俺、ねこを好きになってる。今はっきりと、そう自覚をした。


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