-URAGIRI-




私が苦しんでいれば

手をさしのべてくれて





私が辛い顔をしていれば

優しく慰めてくれて……




ときにはおちゃらけた自分を

出せるときもあった。




私は信じていた。


そう、

私にとって香子は



シンユウダッタンダ。




――…あの事件が起こるまでは。
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