ショコラ SideStory
*
満腹になって夜の道を戻る。
家に行くのかと思ったら、やっぱり向かうのは『ショコラ』らしい。
どうやらやりかけのクッキーやら何やらが気になるようだ。
「ところで、今日は詩子は?」
店の扉を開けながら聞くと、隆二くんは渋い顔を見せる。
それだけで聞かなくてもわかった。
「デートね?」
「……だから家に帰りたくないんだ」
「なんで?」
「帰りが遅いと気になるじゃないか」
「別にいいじゃない。詩子ももう大人よ」
「まだまだ子供だよ」
ふてくされた口調のまま、隆二くんは厨房に入りお湯を沸かした。
どうやらコーヒーを入れてくれるつもりらしい。
その時、携帯電話が鳴る。
「もしもし?」
『母さん? 詩子ですけど。今どこにいる? ショコラ? ちょうど良かった』
噂をすれば詩子だ。
満腹になって夜の道を戻る。
家に行くのかと思ったら、やっぱり向かうのは『ショコラ』らしい。
どうやらやりかけのクッキーやら何やらが気になるようだ。
「ところで、今日は詩子は?」
店の扉を開けながら聞くと、隆二くんは渋い顔を見せる。
それだけで聞かなくてもわかった。
「デートね?」
「……だから家に帰りたくないんだ」
「なんで?」
「帰りが遅いと気になるじゃないか」
「別にいいじゃない。詩子ももう大人よ」
「まだまだ子供だよ」
ふてくされた口調のまま、隆二くんは厨房に入りお湯を沸かした。
どうやらコーヒーを入れてくれるつもりらしい。
その時、携帯電話が鳴る。
「もしもし?」
『母さん? 詩子ですけど。今どこにいる? ショコラ? ちょうど良かった』
噂をすれば詩子だ。