悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
玲士は唇をかみしめた。
ここまでこの女が卑劣だとは思っていなかった。
そこまでして許されたいのだろうか?
例え言葉で許したとしても、玲士の心の中では一生、この女を許すことはない。
逃れたと思っていた闇。
――――汚れた闇。
闇が玲士の心を蝕んでいく。
玲士は暗い声で呻くように言った。
「――――あんたはどこまで、おれの人生を滅茶苦茶にすれば気が済むんだ?」
『あら、別に滅茶苦茶にしようなんて思ってないわ。あなたと灯里さんが幸せになるよう、私も願っているのよ』
白々しい言葉に、玲士はぐっと拳を握りしめた。
『でも考えようによっては良かったんじゃないかしら? この程度でダメになる関係なら、結婚しても長続きしないわよ』
「……」
『そう思わない? 玲士君』