悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
声を上げる灯里の唇に玲士は噛みつくような激しい口づけを落とす。
やがて玲士の指が灯里の感じるところを探り当て、刺激を与え始める。
次第に蕩けていく体に、灯里は身悶えた。
「……灯里っ……」
玲士の瞳が切なげに細められる。
灯里は荒々しい玲士の手指に晒されながら玲士の顔を見上げた。
――――玲士の瞳によぎる、苦しみと悲しみ。
灯里は喉を鳴らし、息を飲んだ。
『おれにはお前しかいなかった、ずっと前からっ……』
初めて抱かれた時の玲士の切ない叫び。
――――あのときの声と、表情と、全く同じだ。
玲士は灯里の首の後ろに腕を回し、ぐいと抱き寄せながら灯里の耳元で叫ぶ。
「離さないよ、灯里。おれは絶対にお前を離さない!」
「玲士……」
「お前がおれをどう思っても。絶対に、お前だけは離さない……っ」
いつのまにか玲士の瞳から激しさが消えうせ、そこにあるのは……
切なさと、苦しみと、哀しみ。
灯里は玲士の手に翻弄されながらじっと玲士の顔を見上げていた。
――――なんだろう。
何かが、引っかかる。