悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
「あの女の話を聞いて、お前がどう思ったかはわからない。けれどね、灯里……」
「……」
「誓って言うよ。おれが好きなのは、愛しているのは、今も昔もお前だけだよ」
「……玲士……」
「あの辛い日々の中で、お前だけがおれを救ってくれた。おれはずっと、お前だけを求めてた」
魂を絞り出すかのような声で玲士は言う。
玲士の心からの言葉に、灯里は胸の奥が熱くなるのを感じた。
「玲士……」
玲士は自分を見上げる灯里の唇にそっと口づけ、髪を撫でた。
――――苦しみと哀しみに満ちた、暗い瞳。
灯里はその表情に胸が軋むのを感じた。
「本当は、お前の隣にいる資格なんておれにはないのかもしれない」
「……玲士?」
「おれは汚れてる。そうわかってても、どうしてもお前が欲しかった」
玲士は切ない瞳で灯里を見つめる。
傷ついた子供のような表情に灯里は息を飲んだ。
――――玲士はまだ、闇に囚われている。