悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
玲士は灯里の気持ちを知らない。
――――もう離れられないのは、灯里も同じなのだということを。
玲士が灯里の幸せを望んでくれるように、今は灯里も玲士の幸せを心から望んでいるのだということを。
この想いを玲士に伝えたい。
灯里はとっさに玲士の首の後ろに手を回した。
「……っ!?」
玲士の頭を引き寄せ、玲士の唇に口づける。
玲士の唇を舌先で割り、深く口づける。
恥ずかしさの極致だが、想いを伝えるためにはなりふり構ってなどいられない。
灯里はしばらくそうした後、そっと唇を離した。
二人の唇の間に透明な液体がつうっと垂れる。
「……好きだよ、玲士」
灯里は玲士の瞳を正面から覗き込み、言った。
……想いが伝わるように。
玲士は灯里の言葉に目を見開いた。