悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
「玲士が闇に沈んでも、あたしが何度でも引き上げてあげる。陽の光にさらして、何も考える余裕がないほどカラカラの干物にしてあげるから」
「……」
「大丈夫だよ、玲士。あたしは玲士から離れたりしない。離れられないのはあたしも同じだから」
灯里の言葉に玲士は息を飲んだ。
灯里の言葉が玲士の心の闇を払っていく。
あの闇の中で玲士を救ってくれた、輝く瞳。
その輝きはこれまでにない強さで玲士の心を照らしていく。
「……っ、灯里っ……」
灯里の言葉に。
玲士の瞳がうっすらと滲み、目尻から透明な涙が流れ落ちた。
玲士の腕が灯里の背を深く抱きこむ。
灯里の肩が玲士の涙で濡れていく。
次第に強くなる玲士の腕に、灯里は目を閉じてそっと身を任せた……。