悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
5.悪魔の特訓?
翌朝。
廊下の向こうでキィとドアが開く音がする。
灯里はその音にうっすらと目を開けた。
とたん、体を覆う異様な圧迫感に思わず息を飲む。
「……うっ」
そういえば、昨日玲士がここに来たんだった……。
灯里のすぐ横で穏やかな寝息を立てている玲士。
その美しい横顔に灯里は息を飲んだ。
あれから、二人は抱き合ったまま床で寝入ってしまった。
両親がいないのが幸いだった。
もしこんなことがバレたらとんでもないことになっていただろう。
「……よっ、と……」
灯里は玲士を起こさないように気を付けながら、ゆっくりと上半身を起こした。
静かに、そろりそろりとドアまで歩く。
ゆっくりとドアを開け、廊下に出てリビングへと降りる。