悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
玲士の瞳からいつのまにか冷たさは消えうせ、強い切望が瞳に渦巻いている。
灯里はなすすべもなく玲士を見つめていた。
「ねぇ、灯里?」
「……っ……」
「おれのためって言うなら、おれの側にいてよ」
玲士の言葉に灯里は目を見開いた。
玲士は灯里の唇にそっとキスを落とし、続ける。
「仕事なんてやめて、今すぐおれと結婚して」
「……っ、玲士?」
「次の仕事なんて探さなくていいよ。仕事になんか行かせない。お前はここで、おれだけを見て生活すればいいよ」
玲士は言いながら灯里の唇に次々とキスを落とす。
――――しだいに深まりゆく熱。
灯里は玲士の言葉に驚き、目を見開いたまま玲士のキスを受けていた。
これまで灯里は、玲士が灯里の転職についてどう思っているか聞いたことはなかった。
予想もしない言葉に灯里は戸惑い、呆然と玲士の顔を見つめた。