悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
玲士は嬉しそうににっこりと笑う。
めったに見ないその笑顔に、灯里は胸がきゅっと締め付けられるような感じがした。
――――頑張って選んで良かった。
と思いながら灯里はテーブルの上で指を組み、口を開いた。
「でね。今度、食事か一泊旅行かでお祝いしようと思うんだけど」
「……え?」
「ほら、前に玲士があたしの誕生日の時に小旅行に連れてってくれたじゃない? 同じように、どこかに一緒に行くのはどうかなって」
灯里が言うと、玲士は驚いたように目を丸くした。
どうやら予想していなかったらしい。
玲士はしばし考えた後、少し笑って頷いた。
「いいね。でも灯里、それならおれの希望を言っていい?」
「あ、うん。何?」
「お前を一泊二日で貸切りたい。場所はおれが手配しておくから」
「……えっ?」
「ミステリーツアーにでも行くと思って来てくれればいいよ。どう?」