悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~




ミステリーツアー?

灯里は思わず息を飲んだ。

――――まさか魔界にでも連れて行かれるんじゃないだろうか。

と戦く灯里に玲士はくすくすと笑う。


「心配しなくても、あまり遠いところに行ったりはしないよ」


――――魔界って遠いんだろうか。

などと考えた灯里の頭を、玲士は手を伸ばしてくしゃくしゃっと撫でた。


「わっ」

「そうだね、行くとしたら再来週あたりかな。予定明けといてね、灯里?」


玲士は楽しげに笑って灯里を見る。

どこに連れて行かれるのかはわからないが、玲士が喜んでくれるならそれでいい。

灯里は手櫛で髪を整えながらこくりと頷いた。


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