悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~




灯里はベッドの上で膝を抱えた。

玲士が言うように仕事をせず、ずっと家にいることを想像するとなんだか孤独になりそうな気がする。

東京には親戚も友達もいない。

誰とも話をせず、ずっと家にいるというのは……どうなのだろう。

インドアでも楽しく過ごせる性格なら何も問題ないのかもしれないが、何となく自分にはそういう生活は向いてない気がする。


やはり社会との接点を得るという意味でも、何かしら仕事はしたい。

玲士は嫌がるかもしれないが、やはり自分は仕事がしたい。

けれど玲士の望みもできるだけ、叶えたい。

となると。


「……」


これまでは正社員職に固執していたが、固執する必要はないのかもしれない。

例えば労働時間が決まっている派遣社員や、特定の条件で働く契約社員でもいいのではないだろうか。

どういう条件がいいのかは玲士の望みを聞いてから決めてもいいかもしれない。


多分、自分はもっと玲士に相談した方がいいのだろう。

結婚は二人の問題だ。

仕事により生活スタイルも変わってくる。

自分だけで決めていい問題ではない。


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