悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
はぁと玲士が肩を下ろす。
どうやら言葉足らずだったらしい。
灯里は内心で冷や汗をかいた。
「じゃあ、……あいつと、キスしたりした?」
「……っ」
際どい質問に灯里は背筋を強張らせた。
さすがにこれは即答できない。
視線をそらした灯里を、玲士が鋭い視線で至近距離から見下ろす。
「どうなの? 灯里」
「……」
「……それが答えってわけ、ね」
玲士は言い、灯里の後頭部に手を回して口づけた。
灯里の唇を割り、舌先で歯列や唇の周りを撫でるように舐める。
まるで隅々まで確認するようなその動きに灯里は身悶えた。
やがて玲士は唇を外し、灯里の髪を撫でながら囁くように言う。
「おれがあいつを殺す理由リストに、今のを追加しといたから」
「は!?」
「……冗談だよ」
――――まるで冗談には思えないのだが。
と恐る恐る玲士の顔を見上げる灯里に、玲士は低い声で言う。