悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
思わず目を見開く灯里の腰を、玲士が強く引き寄せる。
その美しい瞳に宿る熱が、灯里の抵抗を奪っていく。
灯里は慌てて口を開いた。
「ど、どうしたの、突然っ……」
「本当はね。あいつとのこと、前々から聞きたいとは思ってたんだけど」
「……っ」
「でもおれも過去のことをお前に言ってなかった手前、お前にだけ聞くのはフェアじゃないって思ってね」
「……はぁ」
「でももう、お前はおれの過去を知ってる。ならおれも、お前の過去を知らないとフェアじゃないでしょ?」
よくわからない理屈だが、言ってることはなんとなくわかる気もする。
……となると。
灯里は思わず身を強張らせた。
そんな灯里に玲士はうっすらと笑う。
「覚悟してね、灯里?」
「……」
「今日は逃がさないから。お前の全てを知るまで、ここから出さないよ?」
灯里はひぃと息をのんだ。
『貸切』を甘く見ていた自分がバカだった。
玲士は凍りついた灯里を抱き込み、耳元でくすりと笑う。
灯里は玲士の腕の中でぴしりと体を固まらせた……。