悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
「今は昔ほど結納にこだわらないらしいけど。でも家と家との繋がりが始まるわけだからね。お互いの家の意向を確認する必要があるよ」
「へぇ……」
「これは近いうちにお互い確認しておこうか。いいね、灯里?」
「うん」
灯里はこくりと頷いた。
――――まずは両親に相談してみよう。
今更だが、自分は結婚に関して知識がなさすぎるのかもしれない。
転職活動に気を取られていたが、これではまずい。
灯里は内心で反省しながら、再びスプーンを動かし始めた。