悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
<side.玲士>
シェードランプの淡い光に灯里の白い躰が浮かび上がる。
夜闇の中、右手の指輪がランプの光を反射し鈍く光っている。
玲士は灯里の躰を組み敷きながら、額にそっと口づけを落とした。
もう何度も抱いているのに、熱情は止まるところを知らない。
灯里の微笑み、声、仕草……。
そのどれもが玲士の心を鷲掴みにする。
「灯里……」
初めは、あの輝く笑顔を思い出すだけで幸せだった。
再会してからも同僚として傍にいるだけでよかった。
灯里と毎日会える、それだけで幸せだった。
けれど、今は……。
好きになればなるほど、愛すれば愛するほど……。
――――失うのが怖くなる。