悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
3.運命の人
そして月が替わり、12月。
クリスマスイブを翌日に控えた日。
灯里は玲士とともにダイニングテーブルで婚姻届に記入していた。
灯里は一週間ほど前に玲士のマンションに引っ越し、今は二人で生活している。
お互いの生活リズムにもようやく慣れてきたところだ。
「えっと、本籍はっと……」
灯里は戸籍謄本を見ながら婚姻届に記入していく。
さすがに一生に一回しか書かない書類なので、書く手も緊張してしまう。
「次の欄まで書いたら、おれに貸してね?」
「あ、うん」
灯里は父母の氏名欄まで書いたところで玲士に用紙を渡した。
玲士は少し右上がりの綺麗な字でさらさらっと記入していく。
『婚姻後の夫婦の氏』のところで玲士はペンを止めた。