悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
二人はしばらくそうした後、そっと唇を離してお互いの背に腕を回した。
ふと外を見ると、白く淡いものが窓の外に舞っている。
「あ、雪だ……」
二人は抱き合いながら窓の外を見た。
指を絡めあい、お互いの体温を重ねる。
一年前、灯里が新幹線に飛び乗ったあの日。
あの時から二人の運命は大きく動き出した。
そして二人が結ばれた夜、二人の運命は重なり合い一つの方向へと向かい始めた。
そして今日、重なった二人の運命はひとつに溶け合った。
――――運命を手繰り、たどり着いた奇跡。
左手の薬指に光る、永遠の誓いの指輪。
中学の時の偶然の出会いは運命へと変わった。
愛の誓いを胸に、二人で新たな一歩を歩き出す。
雪が窓の外を白く染めていく。
灯里は降り積もる雪を眺めながら、絡めた指にそっと力をこめた……。
[悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2 ~ 完 ]