悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
さくっと言った灯里に、玲士はくすくすと笑った。
「そうだね。でもお前、何が作れるの?」
「カレーか鍋かホットケーキかな?」
「……その三択なら鍋だね。季節的にもちょうどいいんじゃないの?」
玲士の言葉に灯里はふむと頷いた。
鍋なら灯里も作れないことはない。
……たぶん。
あと、気になることと言えば。
「そういえば。これから食費とか生活費ってどうするの?」
「生活費?」
「うん。ここの家賃とかも。全部折半でいいのかな?」
と言った灯里に、玲士はすぐに首を振った。
「いいよ、おれが全部出すから。お前の給料はお前が好きに使えばいいよ」
「えっ?」
さすがにそんなわけにはいかない。
灯里も四年間働いてきてそれなりに貯金はあるし、来月からは再び働き始める。
しかし玲士は頑なに首を振った。