悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
「生活費は毎月、お前に渡すから。お前はレシートだけちゃんともらっておいてくれればいいよ」
「でもっ……」
「レシートはおれが定期的に集計して家計簿にするから。いいね?」
玲士は会計のプロである。
実家暮らしをしていた灯里よりも家計のノウハウは知っているのだろう。
であれば、しばらくは玲士に任せた方がいいのかもしれない。
いずれは玲士に教えてもらって、自分もできるようにならなければならないが。
しかし。
「……ていうか玲士って、お給料いくら貰ってるの?」
「おれの給料? 知りたいの、お前?」
灯里の言葉に、玲士は立ち上がって書斎の方へと向かった。
何やらゴソゴソした後、銀行の通帳を持ってくる。
「はい」
「……見てもいいの?」
「いいよ。それは給与振込用の通帳だけどね。貯蓄用はまた別にあるよ」