悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
「どこに行くの、灯里」
「玲士……」
振り返った灯里の目に、玲士の瞳が映る。
いつもの冷やかさはどこにもない、真剣さに満ちた玲士の瞳に灯里は息を飲んだ。
「言っとくけどね、灯里。おれはお前が思ってる以上に嫉妬深いし、独占欲も強いよ?」
「……っ」
「お前が何を考えてるか全て知りたいし、お前が見たもの、触れたものは全て知りたいって思ってる」
「玲士……」
「というわけで。あと5秒で言わなければ、お前を簀巻きにして海に放り投げるよ?」
「は?」
「もしくは、お前をあの舟小屋に連れ込んで無理やりにでも言わせるとか?」
灯里は目を剥いた。
相変わらず滅茶苦茶だが、玲士の目は真剣だ。
灯里はしばしの沈黙ののち、はぁと息をついて口を開いた。