悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
3.好きにしていいよ
窓際のブラインドの隙間から月明かりが部屋に差し込んでいる。
ラタンで編まれたベッドのヘッドボードに布のシェードが優しい光を投げている。
灯里はベッドに横たわり、ぼんやりとその影を眺めていた。
「何を見てるの?」
バスローブ姿の玲士が灯里の背を後ろから優しく抱く。
灯里はくすぐったさに少し身じろぎした。
二人の体から立ち上る同じボディソープの香り。
それにほのかに混ざる、甘いウッドノートの香り……。
「……ね、灯里?」
「……ん?」
玲士は灯里の背をそっとベッドに沈ませ、真上から灯里を覗き込んだ。
バスローブの隙間から綺麗に筋肉がついた玲士の胸元が覗いている。
灯里はドキッとし、思わず目をそらした。
「今日はお前の誕生日だからね。お前のしたいようにしていいよ」
玲士は灯里の額にそっと口づけを落とし、優しく囁く。
灯里は驚き、玲士の顔を見上げた。