悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
「ほんとにお前は、いつまでたっても処女みたいだね?」
「……っ」
灯里の顔がさらに赤くなる。
……もう何も言えない。
トマトのようになった灯里の髪を玲士は愛しげに撫でる。
「さぁ言って、灯里。お前の望むとおりにしてあげるよ?」
「……」
と言われても……。
灯里は心臓をバクバクさせたまま、しばしの沈黙の後、口を開いた。
「……ふつうでいい」
「え?」
「普通でいいっ!」
灯里は恥ずかしさのあまり叫ぶように言った。
灯里にはこれが限界だ。
そんな灯里を、玲士はその美しい瞳を細めて笑いながら胸に引き込んだ。
「了解」
「……っ」
玲士の腕が灯里の背を強く包み込む。
肌理の細かいすべらかな肌と甘いウッドノートの香りに鼓動が高鳴る。
灯里は玲士の胸に頬を寄せ、目を閉じた……。