悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~



それにしても、目の前で平気な顔をしてコーヒーを飲んでいる玲士を見るとやはり人間ではないのかとつい疑いたくなってしまう。

――――圧倒的な体力の差。

男と女の違いというだけではないような気もしてくる。


「今日は歩けそう?」

「ん……ちょっと休めば大丈夫かな」

「じゃあ、チェックアウトの時間までここにいようか? デッキから海にも行けるしね」

「そうだね」


灯里はこくりと頷き、スプーンに手を伸ばした。

スクランブルエッグをすくい、口に入れる。

クリーミーでとろけるような味わいに灯里は幸せそうに頬を緩ませた。

そんな灯里を目を細めて眺めながら、玲士は口を開いた。


「そういえば、灯里」

「ん?」

「お互いの家への挨拶は終わったけど、この後はどうする?」


――――この後。


灯里はスプーンを止めた。

首を傾げた灯里に玲士は少し笑って言う。


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