悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
玲士の声に灯里ははっと顔を上げた。
見ると、玲士が真剣な瞳で灯里を正面からじっと見据えている。
「……何考えてるの、灯里?」
「玲士……」
「言っとくけど、おれはもうお前を離す気はないよ。お前はおれのプロポーズを受け入れた。お前はもう一生、おれのものだよ」
「……う、うん」
「今年中に結婚する、これは譲れないよ?……でもね、お前が不安になる気持ちもわかる」
玲士はそこで言葉を切り、腕を伸ばして灯里の指にそっと触れた。
……灯里を見つめる、真剣な瞳。
その瞳を見ていると不安が和らいでいく気がする。
「さぁ言って、灯里。何が不安なの?」
「玲士……」
「おれはお前の不安がなくなるように努力する。……ね、灯里?」
玲士の心からの言葉に、灯里は心の奥が温かくなるのを感じた。
その温かさに押されるように、少し笑って口を開く。