悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
一気に玲士のレベルにまで行くのは到底無理だ。
けれど何もしないままだと、玲士との差は広がる一方だ。
玲士は、
『お前が仕事をしたいならすればいいし、したくないならしないでいいよ』
と言ってはくれたが、同い年なのに自分だけ仕事をしないというわけにはいかない。
今の営業事務の仕事はわりと好きだし、自分に向いているとも思う。
けれど今と同じ仕事では玲士のレベルにはたどり着けない。
焦りが灯里の胸に広がっていく。
家に帰ったら、まずは世の中にどんな仕事があるのかをネットで探してみよう。
灯里は決心し、意識を再び仕事に戻した。