悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~




失礼な言い草に灯里ははぁと息をついた。

確かに玲士からしたら意外かもしれない。

けれど。


灯里は眉を上げ、口を開いた。


「あたしだっていろいろ考えてるの!」

『そう? ……まぁ、あまり悩みすぎないようにね。何かあったらおれに相談して?』


玲士のテノールの声が電話越しに響く。

……優しく響く、その声。

灯里は携帯を握りしめ、目を伏せた。


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