悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
7月中旬。
灯里は自分の机で予算実績資料のチェックを行っていた。
7月は第二四半期にあたり、月初に第一四半期の実績の値でもう一度予算立てをしなければならない。
蛍光ペンを片手に実績の値と予算の値を比べ、チェックを付けて行く。
灯里は半分ほど終えたところでふぅと息をついた。
あれから、灯里は月に二回ほどのペースで東京の玲士のマンションに行っている。
勉強している玲士の邪魔をしないよう、本やDVDを持参して書斎の隣の部屋で過ごしているのだが、それでも会えないよりは全然いい。
そして今日から3日間、玲士は試験のためグアムに行く予定だ。
試験は機械式で、ランダムに出される問題を75%クリアすれば良いらしい。
「頑張ってるかな、玲士……」