悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~




実をいうと灯里にも全く想像がついていない。

玲士は『ごく普通の一般家庭だよ』と言ってはいたが、玲士が言う『ごく普通』がどの程度普通なのか灯里にはわからない。

今日の昼に詳しく話すよと玲士は言ってはいたが……。


「ねぇ、お父さん……」

「なんだ?」

「『魔王』の父親って、やっぱ『大魔王』なのかなー……」

「……は?」

「『悪魔』の住みかって、普通に考えたら『魔窟』とか『地獄』だよねー……」

「何言ってるんだ? お前」

「なんでもない」


想像すればするだけ緊張してくる。

はぁと灯里は息をついた。


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