悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
喫茶店の一角。
奥まったところにある窓際の席に二人は座った。
それぞれ飲み物を頼み、やがてウェイターが飲み物を運んでくる。
灯里がコーヒーを一口飲んだところで理代が口を開いた。
「ごめんなさいね。灯里さん、忙しいのに……」
「い、いえ……」
理代の言葉に灯里は軽く首を振った。
本当はこれから帰って夕飯を作らねばならないのだが、仕方がない。
理代はその黒曜のような目を細めて言った。
「さっそく本題だけどね。……灯里さんに相談というか、お願いがあるの」
「お願い、ですか?」
理代が自分にお願い、とは……
全く想像がつかない。
怪訝な顔をした灯里に理代は静かな声で言った。
「灯里さんから、玲士君に私のことを許すように言ってほしいの」
「――――え?」