悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~



まるで話が見えない。

灯里は首を傾げた。

そんな灯里に理代は少し笑い――――突然、爆弾を投下した。



「実はね。……亮士と結婚する前、私と玲士君は関係を持っていたの」



理代の言葉に灯里は凍りついた。

何を言われたのか理解ができない。

脳が、心が、考えることを拒否している。


……玲士と、関係を持っていた?


蒼白になる灯里に、理代は目を伏せて続ける。


「誤解しないでほしいけど、今はもう関係はないわ。10年以上前、彼が中学の頃の話よ」

「……っ」


灯里は蒼白な顔のまま唇をかみしめた。

理代の言っている意味がわからない。

――――聞きたくない。


しかし理代は、蒼白になった灯里に躊躇うことなく言葉を続ける。


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