悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
灯里は直感した。
この人は灯里が傷つこうが、灯里と玲士の仲がどうなろうが、多分どうでもいいと思っている。
この人は――――自分が可愛いだけだ。
灯里の顔から血の気が引いていく。
そんな灯里の前で、理代はゆっくりと唇を開いた。
「それは考えなかったわね。けれど灯里さん、わかってるでしょう? このことを言っても、誰も幸せにならない」
「……」
「玲士君と私の過去が明るみになれば、皆が傷つくわ。もちろん玲士君も含めてね?」
「……っ」
「灯里さんは玲士君を愛している。だから言わないと確信してるわ」
理代はうっすらと笑って言う。
灯里は固まったまま理代を凝視していた。