悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~




もう、何をどう考えればいいのかわからない。

何を信じればいいのかわからない。


玲士が、この人と……。


――――嫌だ。

絶対に嫌だ、考えたくない。


「……すみません、失礼します!」


灯里は衝動的に立ち上がり、バッグを持って椅子を立った。

そのまま振り返ることなく、喫茶店を出ていく。


そんな灯里の姿を、理代の濡れたような瞳が静かに見つめていた……。


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