悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
自分の部屋に戻った灯里はふらっと自分のベッドに座り込んだ。
精神が疲弊し、頭が朦朧としてくる。
――――玲士が、あの人と……。
引き裂かれた心が血を流す。
玲士から誘ったと理代は言った。
けれど。
『お前はおれの初恋で、おれの運命の女。お前以外の女なんて、はなから興味ないよ』
あの夜の玲士の言葉が脳裏をよぎる。
熱情と渇望が混ざった、あのときの玲士の視線。
あれは嘘ではない。
玲士はあの時、本気だった。
灯里は両手で顔を覆い、ベッドに横たわった。
何を信じればいいのかわからない。
理代の言葉は灯里を傷つけ、混乱させ……灯里はなすすべもなくその濁流に翻弄されていた。