悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~
涙が目尻から零れ落ちる。
何か言おうと思っても言葉にならない。
玲士に聞きたいけれど、何をどう言えばいいのかわからない……。
『……どうしたの、灯里?』
電話の向こうで玲士の声色が変わった。
どうやら灯里の様子がおかしいことに気づいたらしい。
灯里はぐっと携帯を握りしめた。
『何かあったの、灯里?』
「……」
『話して』
「……っ、玲士……」
『灯里、話して』
玲士の声に押されるように、灯里は重い口を開いた。
「……今日、あの人が……」
『あの人?』
「……」