girl -恋を望む少女たち-
「栄太が休んだ時、いつもの屋上で言われた・・・笑顔で・・・。俺・・・もう無理だ・・・。」
「そんなこと・・・・。」
「無理だ!!!お前のことを考えてる未来をもう見れない・・・。」
「・・・・・・。」
何も言えない。
未来の気持ちは変えられない。
今すぐ言ってやりたい。
『幸太を好きになってやれ。』って・・・。



♠ ♠ ♠ ♠ ♠
言ってしまった・・・栄太に。
栄太は驚いた顔をして目を合わせない。
「わかったか・・・?俺には無理なんだって・・・。」
「わからない。お前が頑張ればいいんだ。」
「そんなの無理だろ、未来はお前を好きなんだ。」
「・・・じゃあどうすればいいんだよ・・・。」
「俺、あきらめる・・・他に気になる奴がいるんだ。お前が未来を好きになってやれ。」
「・・っっ!!なにいってんだよ、お前!!!」
「その方が未来のためでも俺のためでも・・・。」
涙がやっと止まった俺。
涙がでた栄太。
廊下で叫びあう。

「な?俺、頑張れるよ。お願いだ、栄太も頑張って。」
「わかった・・・・。」

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