ｇｉｒｌ －恋を望む少女たち－

部屋を飛び出た俺は、どこへ向かうのかって？
もちろん未来の家。
なにをしに？
告白をしに。

「はぁはぁはぁはぁ・・・。つ・・・ついた。」
幸太のことを思って、
未来のことを思って、
走ってきてしまった俺。
その距離、3km。
ずっと走っていたらきつかった。

－ピーンポーン
インターホンを鳴らす。
『はい？』
「あ、未来？俺、栄太。」
『え!栄太？今行くねっ!』
「あ、うん。」
今気付いた。
俺と喋るとき、未来の声のトーンが高くなる。

－ガチャ
「どうしたの？栄太。」
かわいい・・・一瞬思ってしまった。
未来の私服。
そして階段を下りてきて俺の目の前にくる。
「あ・・・・あのさ、俺未来が好きだ。」
本当は好きじゃない。
序序に好きになる予定。
「え・・・嘘・・・。」
口に手を抑えて赤くなる未来。
「嘘じゃないよ。好きだ。返事は？」

「私も好き・・・付き合ってください。」