写真嫌いと男嫌いの私がモデル?

「ありがとうございました」

会計が済んでケーキ屋から出た。

「6000円もしたけど、よかったの?」

「大丈夫や。愛歌、元気になったし」

「私も。だから気にしなくていいよ」

「ありがとう」

私は、2人に飛びついて泣いた。

「愛歌、元気になったと思ったら泣いて仕方ないなぁ。愛歌は」

こんなに友情がいいって今まで思わなかった。

友情っていいな。

「じゃあ、うちこっちやから」

「私もそっちだから。じゃあーね」

「うん。バイバイ」

私は、家に帰った。

私は、2人のおかげで元気になれた。

本当に2人には、よくしてもらってる。

2ヵ月後―

もう4月。

外に出たら桜が全開に咲いていた。

「愛歌、おはよう」

康太だ。

「おはよう。今日から新学期だね」

「ああ、そうだな。愛歌っていつも新学期は、ちゃんと起きてるな」

「失礼な」

私は、あれから康太に普通に接していた。

康太に迷惑かけたくないから。

「じゃあ、下降りようぜ」

私と康太は、下に降りた。

「愛歌、今日から新学期わね。康太君と同じクラスかもよ」

お母さんが言った。

康太と私が同じクラスになるわけない。

だって1回もなった事、ないから。

「同じクラスなわけないよ」

私は、椅子に腰掛けて朝食を食べる。
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