写真嫌いと男嫌いの私がモデル?
「私も呼び捨てでいい。じゃあ、私も愛歌って呼ぶ……」
咲さんは、顔が赤くなっていた。
咲さんてクールだけど、可愛い。
咲さんて意外とシャイなんだ。
「咲、可愛い」
私は、言った。
「何が?」
「別に」
私は、笑って言った。
「おっ、さっそくみんな仲いいね。私も混ぜてよって私は、運転してるんだ」
「高岡さん、ごめんなさい」
私と香織と咲が同時に言った。
「いいって。それより、楽しんでね」
「はい」
「高岡さん、男って居ねぇの?」
「残念だけど、居ないよ」
「つまんねー。まぁ、こいつをからかうか」
勇輝は、そう言って私の頭を触った。
「ちょっと何で私をからかうのよ。そこで」
「だってお前、面白いんだもん」
勇輝は、面白そうにそう言った。
「私も勇輝をからかうからいいよ」
「何だと。お前」
「私は、お前じゃなくて愛歌です」
私は、言った。
「お前にもちゃんと名前合ったんだ。知らなかったな」
勇輝は、そう言って私をバカにしてきた。
何? こいつ。
腹立つー。
勇輝の事は、相手にするな。
落ち着け。私。
そっと心で何度も言った。