写真嫌いと男嫌いの私がモデル?
「失礼にもほどがありすぎ」
私は、その一言を置いて窓の方を向いた。
「悪かったって。だから、怒るなって。愛歌」
やっと名前、呼んでくれた。
まぁ、当然だけどね。
「別に怒ってないよ」
私は、言った。
本当は、怒ってたけど……
「愛歌ちゃん達、寝てもいいよ。後、結構かかるから」
高岡さんは、そう言った。
2時間後―
「愛歌、起きて」
香織さんに起こされる。
「えっ……?」
「もう、着いたよ」
私、いつの間にか寝てたんだ。
「私、いつの間にか寝てたんだ」
「ああ、よだれ垂らしてる所もバッチリ見たぜ」
勇輝がそう言った。
本当に憎たらしい。
「勇輝に聞いてない」
「あっそ」
「愛歌と勇輝君って仲悪いね。撮影、うまくいくかな?」
高岡さんが心配そうにそう言った。
撮影なんだから私もちょっとは、勇輝に仲良くしないといけないよね?
ハアー。
でも、出来るのかな?
私も段々不安になって来た。
私は、車から降り旅館に入った。
結構、綺麗な旅館だった。
ここで2ヶ月泊まるんだ。
何か楽しそうだな。